第65回 日本定位・機能神経外科学会

会長挨拶

福多 真史

第49回日本てんかん外科学会

会長 福多 真史

(国立病院機構西新潟中央病院
機能脳神経外科 臨床研究部長)

この度、第49回日本てんかん外科学会を2026年2月5日(木),6日(金)の2日間、大阪国際会議場で開催させていただきますことを大変光栄に存じます。

最近のてんかん外科においては、従来の硬膜下電極による頭蓋内脳波検査から徐々にSEEGにシフトしており、また2023年に視床前核のDBSが日本で承認されてから、迷走神経刺激療法とともに緩和治療として徐々に普及しています。さらに近い将来、Responsive neurostimulationが日本にも導入される可能性もあり、てんかん外科治療はまさに大きな転換点を迎えていると思います。

新潟大学脳神経外科初代教授の中田瑞穂先生が「癲癇2000年」というてんかんに関する史的雑記を1966年に出版されました。中田瑞穂先生はこの本の最後に「あらゆる研究は、この長々と続いている2000年以上のてんかんの歴史に、終止符をうってくれることと期待する。」と記載しています。それから60年が経過した現在においても、もちろんてんかん学に終止符を打つことはできていませんが、てんかんの病態解明が進んで、てんかん外科を含めた様々な治療に関してもかなりの進歩を遂げてきたと思います。今回のテーマである「てんかん学終止符へのマイルストーン」は、60年前の中田瑞穂先生のてんかん学終止符への期待に対して、私たちが今どれだけ近づいているのかを確認できる学会になればという思いで決めさせていただきました。今回の学会では、てんかん外科治療はもちろんですが、現在のてんかん学全体の進歩も確認できる内容を考慮して、てんかんの基礎研究やてんかん外科治療に役立つ他の領域の講演なども予定しています。

てんかん外科に携わるあらゆる領域の先生にご参加いただき、今後のてんかん外科診療に役立つような会になるよう鋭意努力して参ります。多数のご参加を心よりお待ち申し上げます。

ページトップ